歌と合わせる
先日無事(?)にオペラ本番を終えました。お客様はそれほど多くなかったですし、会場もそんなに広いわけではなかったですけど、それなりに楽しんでいただけたようですし、演っている方としてもとっても楽しい演奏会でした。(もちろん、本番の魔物はそこかしこに顔を出していたわけですが) オケの方の追い上げも頑張った(本番1週間前の練習録音とGPのときの演奏が、なんか全然(良い方に)違っていて面白かった) のですが、なんといっても歌のソリストの方たちが素晴らしかった。最後の最後まで良いものを追求していく姿勢も、もちろん本番の歌のほうも素晴らしかったです。
今回は、学生の頃マーラーの歌曲をやって以来の歌もので、もちろんオペラは初めての経験だったのですが、いろいろと勉強になった気がします。ひとつは前回・前々回とここで書いたように、歌詞があるが故の制約。言葉・歌詞の切れ目を意識する、という事と、やっぱりやっていて、早口で話せる限界、ゆっくり話せる限界というのがあって、器楽的なテンポのノリでいくと歌とは合わない所があるなあ、と感じました。フレージングも楽器だけだと、テンポに合わせて調整してしまう所がなきにしもあらずな気がするのだけど、やっぱり単語や歌詞でどうしてもフレーズの長さが決まってしまうので、そこを意識しないと合わなくなってしまう、特にゆっくりしたところで自分勝手に気持ちよく遅くしてはいけないのだ、という事を思いました。それと逆に、どうしても歌は言葉に感情が入る関係で、当然テンポがゆれるのだけれど、どうも自分で伴奏しているとソロパートを聴きすぎる傾向があって、一緒になってゆれてしまって、本当はオケ側としてはテンポを保った中でソロが自由に動くという形がよかったかも知れないところが崩れてしまったかな、という反省があります。音程も同じでしたね。ソロの人が引き立つように、歌とTutti になったりすると歌側に変に合わせてしまって、オケバランスを崩してしまったかな、という所がありました。こういうのは歌に限らず、ソロ伴奏するときは全てそうなのかも知れませんけど。いずれにしても、歌詞の意味とフレージング(シラブル)を理解するという事と、ソロと伴奏(オケ)のスタンスを整理する、という事が大事という気がします。 (・・・しかしほとんど反省文ですね、これ)
演劇という意味でも今回は楽しめました。普段ステージの上で一定の光量のライトを浴びてやっているので、オケピ(みたいな場所でしたが)で譜面台の上に小さいライトがあるだけでリハーサルから盛り上がっていましたが、舞台というスペースの使い方や奥行きと幕の使い方、照明の当て方、小道具・大道具の使い方、役者さんの動き、間の取り方、拍手への対応、面白かったです。普段は聴かせる事にも神経がいっても見せる方には気が行かない、というのもあって、見せる為のいろんなしかけというものがとても新鮮でした。
そういうわけで、とっても堪能した数ヶ月でしたね。終わってしまったのがとても残念です。もしかしたら一生もうやる事がないかもしれませんが、機会があったらまた是非やってみたいですね。それと、あまりオペラを聴く(見る)事がありませんでしたが、一気に身近になった気がします。暫くはまりそうです。


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