移調楽器の憂鬱

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気がつけば、1年以上も更新してませんでしたね。ちょっと心を入れ替えるよう、努力しますです、はい。

閑話休題

先日、某テレビ番組(初級の楽曲アナリーゼをやってくれる、最近の私のお気に入り番組)を見ていた時のこと。リストのラ・カンパネラがテーマだったのだが、(知らなかったのだが)今普通に聞くラ・カンパネラは第3稿だという事で、1稿2稿との比較をやっていた。で、2稿と3稿との大きな違いは、♭7つ(変イ短調)か、#5つ(嬰ト短調)かの違いがあるとの事。お気づきかと思うが、2つは異名同音(名前は違うが同じ音)。出てくる音程に違いはないのだが、でもやはり演奏者としては感覚的に違うとの事で、やっぱりフラット系は落ち着いた感じ、シャープ系は角度がある感じ、と言われてました。そこは、楽譜を見た時の感覚として、とても共感するのですが・・・

ふと思えば、自分は移調楽器。普通のC-Durでも、B♭管ならシャープが2つつく。しかもクラリネットは、A管と持ちかえという裏ワザがあるのだが、ある程度#が多くなるとA管に切り替わって、今度はフラット系に突然変わる(たとえば D-Durだと、C調の人たちは#2つだけど、A管だとフラット1つ)。しかも時折理不尽な持ちかえ要求に耐え切れず、A管でB♭譜面を吹いたり逆をやったり、C管はあんまり普及してないからC譜をB♭管で吹いたり、なんでもあり。これでは、落ち着いたとか角度があるとか、そんな事を考える暇もない。もとより、作曲家はおそらくC調楽器をベースに調整の感覚を取っていると思われ、ひどいとプロコフィエフみたいに、スコアも in C で書かれ、パート譜は、A管用とB管用の2つがあったりする。うーむ、移調楽器は、調性感はどうでもいい、って事ですかね? と拗ねてもみたくなるというものです。

C調の人たちには、何度話しても、記譜の音と実音が違う、という事が理解していただけない、まして移調しながら吹く必要があるという事は、悲しいかな想像していただけないのです(お陰で、びっくりショー的に感心はして頂けますが)。この調性の矛盾と憂鬱を僕らはどうすればいいのでしょうか?

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フラプラ × Akiko.G

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FridePride ライブ(スペシャルゲストに Akiko Grace)行ってきました。よこはまモーションブルー。
場所柄、席数もそこそこ、客入りもぼちぼちってところで、都内に比べたらちょっと時間も空間もゆったりめな感じ。距離感近い感じです。

正直、ギターもピアノも和音楽器&旋律楽器で打楽器の役目も果たしている、セッションとしては役割がかぶるからどうなのかなぁ、と思ってましたが・・・
最初はフラプラとして登場。相変わらずギターはいろんな音色があり多彩な効果音があったりとのっけから弾けてるし、ボーカルは透明感があって伸びやかでいい感じ。3曲目の途中から Akikoさん登場。最初なんか様子見かなぁという感じですが、だんだん本領発揮。ギターとPianoが、一方がメロディ弾けば一方は打楽器的に合わせたり、旋律の対話があったり、セッションの妙を見せてくれれば、ボーカルがしっかりその上に乗っかって気持ちよく歌っている。もともとがギター1本で、旋律も伴奏もベースラインも打楽器も全て行っていて、そこが素晴らしいのだが、役割に専念すると弾けたギターがさらにまた一段とパワーアップする。それでもバランス取れてて良かった。最後はまた、フラプラにもどる。 バトルギター健在、ピアノ居なくなったのもなんのその、フラプラとしてしっかりまとめてくれました。いや、凄いです横田さん。shihoさんも akikoさんも素晴らしかった。

なぜだかフラプラライブは横浜が多いのです。でも遠くてもまた来よう、ライブ良いですやっぱり。

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クラなしクラ5

Pict0004昨日何気なくTVを見ていたら、4月の別府アルゲリッチ音楽祭の放送をやっていて、ついつい視だす。バルトークのコンチェルトが終わり、次なんだろう? と思っていたら、ブラームス クラリネット5重奏の文字が・・・え?でも弦楽器沢山いるんだけど?? と思ってたら、ソリストらしき”ヴィオラ”の人が登場するのです。文字情報良く見たら、編曲の文字が・・・いや、確かにクラ5(重奏)の譜面セットにはクラリネットの代わりのヴィオラ譜がついてるけどさ。

ところで、オリジナルだけだとネタが尽きてしまうのか、プロその他の皆さんCDやリサイタルで他の楽器の曲よくやってますよね。フルートやヴァイオリンの曲を、いくつかクラリネットでやっているのを耳にします。フルートだとライネッケとかドビュッシーとか。オリジナルもちゃんと聞かなくちゃな、と思って FLの小品CDなんかをたまに買うのだけど、先日たまにはVnも買ってみよう、と思って買ってみました。その中にプロコフィエフのソナタというのがあったのだが、どうも何か聞き覚えが・・・と記憶をだどっていたら、R.ストルツマンのCDの中に入ってました。しかもオケ伴奏で。でもふと、これってフルートソナタがオリジナルだったのでは? と良く見たら、フルートかヴァイオリンのソナタみたいですね。そんな訳で、フルート版も買って、3つ聞き比べ。いやいや、ストルツマンもテクニック凄いと思うけど、やっぱりVnとFlには運動性能ではかなわないなぁ、楽器の特性だもんねぇ・・と思い知らされる訳です。でもまあ、Vn.Flだとどうしても線が細くなりがちで、ゆっくりたっぷりなところだと、クラリネットに分がある気がします。Fl. Vn版だと、オケ伴奏だと埋もれてしまいそうだし。そういえば遊びでクラ5とかやっても、どうもクラリネットが立ってしまうから、割と抑え気味にしてるもんなぁ。

・・・とこれが、最近思ってたこと。5重奏にしたって(クラリネットに比べたら)ヴィオラだと埋もれてしまいそうなのに、弦楽合奏にしてしまって大丈夫なのだろうか? というのが始まるまでの感想。さてさて?

いやいや、どうして、これが聴かせてくれます。編曲もよかった。最初のVnのデュエットとか4楽章のVcのソロとかどうするんだろ、と思ったけど、そういうところはちゃんと1本ずつで、2フレーズ目になって厚みが欲しくなってきたあたりでテュッティになったりして、意外としっくり来ます。でも何より、ヴィオラソロがちゃんとソロとして聞こえてくるのが凄かった。全体のテュッティの中でもちゃんと聞こえてくる。やっぱりソロって音量じゃないのかも、と改めて考えされられますね。
もちろんしっくりこないところも。クラリネットだと技術的に難しいところをさらさらっとやれてしまいますからね、弦楽器だと。運動性能はかなわない。で、2楽章の再現部の前とかもするするっとやられてしまうのだけど・・・ちょっとあのファ#のテンションがないのもちょっと違うかなぁと。グランパルティータをアルトクラでやってるみたいな感じ?と言えば良いのでしょうか? あと贔屓目だけじゃないと思うけど3楽章冒頭の牧歌的な感じはやっぱりクラリネットじゃないとなぁ、と思ってしまうわけです。3楽章早くなってからの弦楽器も合奏だとちょっと違うかな、なんかあの弦を擦ってる感が全然無くて。

しかし、クラリネットが他の楽器の曲をやることはあっても、クラリネットの曲をやられたのは初めて聴いたから、初めて逆の立場に立ちましたね。弦楽四重奏とかFlの曲とかさんざんやってるのを聴いて、”へん、面白いけど、やっぱりオリジナルだよね”って言われてるんだろうな。やっぱりオリジナルへのリスペクトは大事ですね。
なんにしても、違う編成の曲を聴くというのは面白いですね。海外旅行に出て日本を知るじゃないけど、自分の楽器のいいところと悪いところが、よく分かる気がします。ちょっとまた色々探してみよう、と思う今日この頃でした。

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秘密練習の明けない夜明け

A9b演奏会が近づくと流石に焦ってくるのか、ちょっと真面目にさらわないとなぁ、と個人的に場所を借りて秘密練習する、というパターンが、どうも最近定着している。そもそも一夜漬けと同じなのである。そんなに目に見えて変換する訳ではないのだが、むしろ本番用のリード選びイベントと化してる雰囲気もあり、それはそれで役にはたっているのだ。
それにしても・・・1年のうち360日くらい、1日4時間は吹いてた日々はいったいどこへ行ってしまったのやら。いまや、隔週の合奏(管楽器は降り番があるのです)の時だけ楽器ケースを開ける状態。仕事の都合で1回いけないと1ヶ月は楽器を触らない事となる。ロングトーンやスケール練習なんてまったくやらなくなってしまった。そしてたまの秘密練習でちょっとスケールとかやってみると愕然とする事となる。はぁ。でも演奏会も近いから、基礎練習ばかりする訳にもいかず、曲の練習とかリード選びにシフトする事になる。ふぅ・・・この悪循環。
それでも、これまでは学生の頃の練習貯金(そんなものは実は幻想だったかもしれないが・・・)を食いつぶして、なんとかやってきた。しかしもう残高が寂しい状態なのである。技術の衰えによる闇が浸潤し輝きがだんだん乏しくなっていく。なんか最近明らかに下手になっている気がするのである。このままでは光明は見えない・・・。真面目にパターンを変えて起死回生を図らなければ。基礎力づくりからやり直す最後のチャンスなのである。夜は明けてくれるのだろうか? 

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オペラとバレエ

Pict0045今朝、サンクトベテルブルグ建都300年ガラコンサートをTVで見た。
メトロポリタンやウィーン国立歌劇場と比べて(もちろんそれらもTVで見たわけだが)、やっぱりロシアはバレエという事らしい。ガラコンサートながら、結構しっかりとバレエや、オペラのバレエシーンが充実してて、楽しめました。

しかしそれにしても、全部みるには時間がかかるというのもあるけれど、意外とオペラやバレエの内容って知らないなぁ、と改めて感じます。ダッタン人の踊り(ボロディン)なんて、中学校の頃から知ってる曲だけど、イーゴリ公のストーリーなんて全く知らずに来ている。字幕で”汗(ハン)の栄光を讃えよ、汗(ハン)を踊りで癒すのだ!”なんて歌詞がついてるのを見て、なるほどそういう曲なんだ、と今更ながら目から鱗が落ちる思い。サンサーンスの白鳥も、瀕死の白鳥 というタイトルになっているからネットで調べてみたら、バレエの世界では、サンサーンスの白鳥で、瀕死の白鳥を演じるのが有名になっているらしい。
クラッシックの世界って、ある意味聖書的なもので、社会の共通智であるような気がする。つまり、ケインとアベルと言えば、悲しい兄弟とくるし、ゴリアテと言えばダビデとくる、みたいな、イメージが既に出来上がっているものであって、わざわざ説明の必要がない事なのだ。その辺が文化圏の違う我々には中々敷居が高い所でもある。

ダッタン人の踊りは、クラリネットの快活なでも難しいパッセージがあって、中学や高校の吹奏楽の頃からよくさらってたが、単に指の練習で、裏にあるストーリーとか曲の意味を分からず今まで来てしまったなぁ、と改めて反省するわけです。ヨーロッパのように毎日オペラやバレエが聞ける、という環境では日本はないけれど、それでも曲がりなりにも西洋音楽をやっている者としては、オペラやバレエの世界にももっと足を踏み入れないといけないなぁと思った日でした。

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小曽根のクリスマス

Pict0020今日は、小曽根真さんの"OZONE MAKOTO X'mas Special 2006 - revenge of Mozart " というコンサートに行ってきました。先日たまたまTVで夏に行われた”熱狂の日”の演奏と同じ、Mozart の ピアノ協奏曲9番を演奏するというので、ちょっと狙っていたのです(予約は早々に無くなってたので当日券頼りでしたが、無事買えました)。PAQUITO D'Rivera がクラリネット協奏曲やるというので、それも楽しみに出かけたわけです。

曲目は、① 塩谷哲さんとの2台のピアノのための協奏曲(K365(316a)): カデンツあたりからセッションになってきて、パキートも乱入、でもまだおとなしめ、 ② クラリネット協奏曲(K.622)の2楽章 : 本当はしっとりな曲なのですが、なんだか微妙なラテンのノリで踊りたくなるような楽しい2楽章、③ ピアノ協奏曲第9番(K.271) 「ジュノム」 : 今日はピアノ協奏曲というより、クラリネットとピアノの2重協奏曲という感じ。アレンジも良くて、本当にそういう曲があるみたいな、掛け合いの楽しい、そしてカデンツはノリノリの現代版。 そしてアンコールは、ピアソラの何とかという(ごめんなさい聞き取れなかった)ピアソラが奥さんに作ったという曲を小曽根さんのソロで、そして”サンタが街にやって来た”、ともう1曲別のもやってくれて、なかなか豪華な内容。オケも今回限りのようですが、Obに古部(賢一)さんがいたり、チェロに古川展生さんがいたり、Cl は三界(秀美)さんがいたりと、とっても豪華メンバー。演奏も素晴らしかった。オケとしても透明感のある音色で至福。Obはついでにインプロビゼーションにしっかり参加してました。流石です。

今年はモーツアルト年(生誕250年)もあってか、ジャズ界の人達がモーツアルトやる、というのも色んなところで何度か見ました。当時の演奏を守り再現する、という意味では、作曲された当時には無かった表現が沢山出てきて、いわゆるクラシック的な見方ではモーツアルトっぽくない(というよりモーツアルト風の現代曲というべきか)演奏なのだけど、作曲された当時は最新の音楽であったことや、もっとも流行・注目されている人達によるパフォーマンスだった事を考えれば、自分なりの表現・新しい試みを入れていくというのは当然な事だと思われ、そういう意味で、今日も、クラシック界の人達が形式を守りながら最高の技術でパフォーマンスするというのとは別な意味での”生きた”現代のクラシックを聞いた気がします。決して奇をてらった演奏会ではなかった。よかったです。

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矢野×ひろみ

P505is0025035035今日、矢野顕子×上原ひろみ のコンサートに行ってきた。
これは、CS系TVの企画演奏会で、最初にTV用なのか映像の紹介があり、まずは上原ひろみさんで4曲、矢野顕子さんで4曲やった後、2台のピアノ+歌(矢野顕子さん)のセッション。矢野さん歌だけで上原ひろみさんが伴奏するのもあったり、トークも若干あったり、バラエティに富んだステージ。

いやー、良かったです!! どちらも生で聞くのは初めて。そういう感動もあったのだろうけど、流石2人共世界で通用するプロだなぁと思いました。上原ひろみさんはキレと躍動感そして透明感、矢野顕子さんはほのぼのした暖かさとエンターテイナーとしての安心感、方向は違うのだけど、自分の世界をそれぞれ持っていて、最初から引き込まれてしまうのです。もちろん、それを支える技術も素晴らしかった。あんまり(特に日本の)クラッシックの演奏者でため息が出るほど上手いなぁって思う人あんまりいないのだけど、今日は最初から感動してました。
さて、そんな2人がセッションすると、やっぱり新しい世界が生まれるのです。とっても暖かくて安心感があるのだけどとってもキレがある、躍動感のある矢野顕子と言えばいいのか、包み込む優しさをもった上原ひろみと言えばよいのか、そんなにステージ踏んでないと言ってた割には独特の世界がしっかり生まれてて、やっぱりアンサンブルとかセッションってこういうものだよなぁ、と改めて思いました。

急に行くことを決めてたまたま当日券が(残り数枚だった)残ってたので行けたのですが、とっても大満足のコンサートでした。しかし、最近涙腺が緩んできた気がする。

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バロックを聴く

P505is0024445192先日初めてバロックの演奏会というものに行きました。どうもオペラといいバロックといい、聴いてないジャンルが多いのがお恥ずかしい限りですが・・・バロックには、クラリネットが無いので、どうもあんまり今まで興味が沸かなかったんですよね。”水上の音楽”や、”四季”とかを知ってる程度。

テレマン、C.P.E.バッハ、パーセル、ヘンデル、ヴィヴァルディの、(説明によると)マイナーな曲との事でしたが、今まで想像してたよりも変化に富んでるし、意外と激しかったりするので、なかなか面白かったです。演奏は・・・最初もうひとつのところもあったのだけど、だんだんアンサンブルも合ってきて、音楽に入っていけるようになり、結構満足しました。いやいや、何でも聴いてみるものです。

今回の発見1つめ: 4重奏となっていても通奏低音が別扱いになっているので6人で演奏する。知識としては知ってたけど、聴いたのは初めて。弦楽四重奏とか木管五重奏とか、もっと後の時代になってから確立したスタイルなんでしょうね。実験的というか、自由な感じがしました。 
2つめ: バロックってやっぱり室内楽の延長だと思う。基本的にチェンバロが聞こえる編成という事もあるのでしょうけど、弦楽器もそんなに1パート何人もいるわけじゃないし、音も薄い。その分透明感があって、高貴で優雅な感じがするのだと思います。もっとも、ちょっとしたズレが目立ってしまうという怖さもありますけどね。
余談ですけど、クラリネットの室内楽だとやっぱり名曲は5重奏(クラ+弦楽4)になるのだけど、個人的な感想として、大概の演奏ってどうしてもクラリネットが”勝って”しまう気がするのです。遊びで自分でも合わさせてもらった事があるけど、ちょっとやっぱり音量抑え目にしないとバランスが取れない感じ。バロックの時代にはまだクラリネットが存在しないというのもあるけど、もし楽器があってもチェンバロや弦楽器の中ではバランスが取れないんでしょうね。ちょっと寂しいです。

そんな訳で、バロックも聴いてみるものだなあ、と思った演奏会でした。なんかCD探してみよ。

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紙の質とコピーと製本

Pict0073 暗譜で演奏する場合を除き、楽譜がないと演奏ができません。楽譜の書き方についてもいろいろ議論はあると思いますが、今回は紙と製本という事について私見を整理してみました。


楽譜として利用するため、紙には意外とリクエストがあります。弦楽器とかオペラ等で長時間演奏する場合などは結構切実な問題と思います。
 ・めくるときに音がしないこと(ppの演奏なのにふめくり音がするのは興ざめです)
 ・荒っぽくめくっても破れないこと(0コンマ数秒でめくる必要があるケースは多いです(*))
 ・白すぎない事(長時間見続けても疲れない)。
 ・薄すぎず厚すぎず(裏面が透けてはいけないし、大きいサイズだと譜面台からはみ出してもへたれない事が必要。かといってめくりにくいのは困ります)
 ・平滑でインクの乗りが良い事。(ちょっと凹凸があってかすれ目だと、フラットとナチュラルを間違えやすい)
 ・紙に汚れがない事(スタッカート記号(点で表されます)と時々間違えてしまう汚れがある。特にコピーした場合)

結果、薄いクリーム色で、しなやかでペラペラ音がしない(ちょっと水分多めな感じ)、それでいて破れにくい紙が選ばれる事となります。(湿度とかにも関係するのでしょうから、国によって最適な紙質はひょっとしたら異なるかもしれません)

 * 楽譜が悪いと、全く休みがないのに譜めくりする必要がある時があります。この対応として、楽譜を途中の段(何小節かの休みがあるところ)で切って、ページの上半分だけをめくっておいたり、次のページを1枚コピーしてはさんでおいたり、という事をします。さらにクラリネットの場合は、運よくページの最後の音がのばしで、上管だけの場合は右手があくので、左手と足で楽器を支えて吹き続けながら、右手でめくる、という裏技も使ったりします。(他の楽器で出来るのかどうかは知りません、あしからず)。


販売されている楽譜については、これらをクリアしているケースが多いと思うのですが、資金難からコピー譜を使う必要のある我々アマチュアは、いわゆる普通紙にコピーをする事となります。(紙を持ち込むところまではなかなか出来ない)


1曲が数枚程度で終わる事の多い金管や打楽器の場合を除き、1枚ずつコピーしただけではなく、本番にむけて製本する事が必要です。製本をしないと、譜めくりのときに次のページを落としてしまう、運よく拾えても頁の順番が分からなくなり、演奏ができなくなってしまう、などの事が起こりうるからです。
そこで、製本をイメージしながらコピーをする事となります。但し元譜は、規格外のサイズ(A版とかB版でない)である事が多いので、それによってコピーの仕方も変わります。

1.1ページがA4以下のサイズに収まる場合
見開きの状態でA3用紙(A4の場合)に2頁分をコピーします。そうすると真ん中を谷折りして、印刷されていない面同士を糊付けすることで製本が完了します。最初のページと最後のページ(ページ数が偶数の場合)はもとのサイズでコピーしてはるか、最後と最初のページを1枚にコピーし貼り合わせるようにします。

2.1ページがA4以下のサイズに収まらない場合
(a).テープで貼り合わせる。
文字通りです。但し、セロハンテープはお勧めしません。一時的には格好がつきますが、時間の経過とともに粘着力が落ちて剥がれたり、変色したり、粘性質が染み出してきたり、して良くありません。また、折っても綺麗に形が落ち着く必要もあり、その意味でもセロハンはしっくりきません。なので、著者はもっぱら(b)の方法を利用しています(テープを買うのが面倒という事もあります)。現在は、楽譜用として和紙テープというのが市販されているようです。http://ongakukoubou.net/bindwashi.html (今度試してみようと思います)

(b).糊付けする
のりしろをとって、本の形にくみ上げて行きます。以下著者がよく使うパターン(手順)を書きます。
8ページ分の譜面を想定して記述します。
① できるだけ糊代がとれるように、コピー位置を調整します(大概ページ番号が書いてある側が外側なので、音符が切れないぎりぎりのところでコピーします)。
② 偶数ページの糊しろ部分を切除します。(2,4,6,8ページ)
③ 後ろのページから前のページにくみ上げます。奇数ページ(この例だと7ページ)の上にその前の偶数ページ(6ページ)を印刷面を向かい合わせで重ねます。外側をあわせると奇数ページ(7P)の糊しろ部分がはみ出た状態となります。その糊しろ部分を折り返し(谷折り)ます。偶数ページ(6P)裏面の上に一部重なります。折り返した糊しろが重なる部分を糊付けします。その状態で開くと、見開き2頁(6-7P)が出来上がっているはずです。
④ 閉じられた状態で、偶数ページ(6P)の裏とその前の奇数ページ(5P)の裏を、外側の位置を重ねて張り合わせます。
⑤ その前の偶数ページ(4P)を重ねて、③の作業をします。以下繰り返します。
⑥ 1ページ目について④の作業を行います。
⑦ 1ページの糊しろ分を、山折りして、製本の最後のページ(7P)の裏に重ねて、糊付けします。
⑧ 最終ページ(8P)を糊付けします。(7Pの裏と8Pの裏(一部1Pの表)を貼り合わせます)

奇数枚数の場合は、最後の⑧が不要となります。ちなみに上記を行うためには、コピー機・紙の他に、断裁機、糊が必要となります。糊は、液体やジェル状のものは、紙がふやけてしまうのでNGです。固形糊(スティック状のもの)が一番良いようです。本当は適度な湿度の中で糊付けして、乾燥と共に張りのある仕上がりとする、という事まで考えられればよいのですが、なかなかそこまでは技術がなく、後から反り返ってしまったり波打ってしまったりする事も起きるのですが、そこそこのレベルでは仕上がってくれると思います。某コピー屋さんでは作業台もあるので一連の作業をお店で行う事ができるので個人的に愛用しています。
ちなみに、両面コピーを試してみたことがありますが、紙厚が薄すぎて譜面台の上でへたってしまうので、結局なんらかの張り合わせを続けています。製本は結構面倒で手間がかかりますが、自然と楽譜に愛着がわいてきます。


演奏される方もしない方も、紙と製本に注意して、譜めくりの瞬間に注意すると、いろんな発見があるのではないかと思います。お試しあれ。


※ この記事は、こちらを参考にしています。 http://ongakukoubou.net/musicpaper.html

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市民オケのお仕事 #03

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ほぼ1年ぶりに復活してみました。不定期に書き加えてみたいと思います。今回は個別のお仕事編第1回ライブラリアンです。


~ライブラリアンのお仕事~

図書館などの司書という意味がオリジナルと思いますが、オーケストラの場合は楽譜の管理を行う専門職です。通常の購買および資産管理を行う役割ですが、物の管理としては楽器の次に大事な楽譜の管理ですので、専門職として独立した役職となる事がほとんどです。

【作業概要】
主に、以下の仕事があります。
 調達・購買
版・出版社の確認(調達内容の確認)
調達(購入・レンタル)
 資産管理
資産化(楽譜のコピー)
(製本その他)
楽譜の管理(練習期間)
楽譜の管理(保存期間)


【購買の側面】
演奏会のため、練習のため、また資産拡充のため、楽譜の調達が必要となります。この際、以下に留意する必要があります。
 ・版および出版社をどうするか
 ・どこから調達するか

目的の曲の楽譜が存在する事が第一ですが、どんな楽譜でもあればよい、というものでもありません。出版社によって、演奏記号(スラーやスタッカートなど)が異なる事がありますし、意外と音の間違いも版により多いものです。また、特に演奏会の場合、指揮者の好みが結構あるので、出版社・版を指定される事があります。特にブルックナーは何版による演奏かをパンフレットなどにも載せるのが通例ですし、ベートーベンも最近新しい校正による新版が出ていますので、どの版・どの出版社にするのかを事前に確認する必要があります。

特にアマチュアオケの場合は、新譜を買うお金は普通ありません(1セット数十万するのが普通)。従って民音などの協会から借りたり、他の団体から借りるのが普通になります。従ってそれなりのコネクションと社会的交流を普段から構築していないと難しい事となります。しかし運が良かった場合、今回の指揮者が前回使った譜面が借りられて、指摘事項やボーイングが書いてあってそのまま利用可能、なんてこともあります。
また、練習開始日が決まっていても曲決めが遅れる、というのはよくある事です。時には緊急性が求められる事となります。


【資産管理の側面】
(資産化する)
借りた楽譜は速やかに返す必要があるものです。とはいえ練習期間中の損傷などの保険のため1セットはとっておきたいもの。従って、オーケストラ資産としてコピーを保管する事となります。(紙の質とかを考えると全奏者分本物の(コンビニコピーではない)譜面があるのが望ましいのですが、万年財政難の市民オケではそんな贅沢は出来ません。譜めくりの音がうるさかろうがコピー譜で本番を迎えて、”気をつけて”譜めくりする事となります) 
さて、また、通常もとの楽譜セットは、1パート1つずつ。つまり1stバイオリンが6プルトで演奏する予定の場合、12枚増殖する必要があります。バックアップのため・今後のための資産として確実に1パート1つは残すためには幾つか方法があります。
 ・コピーした譜面を全て演奏者に渡し、演奏会終了時に回収する。
 ・コピーした譜面をパート毎に渡し、配布用に増殖してもらった後は、速やかに原譜を回収する。
 ・最初から2セットコピーしておき、1セットは配布(その後パートで増殖)し、1セットは保存用とする。
経験上、1つ目の方法は回収率が悪く後から苦労しますし、想定演奏者分をある程度コピーする事となる(つまり費用がかかる)ため、あまりお勧めしません。(もっともそうでなくてもコピー枚数は多いので、こっそり会社で早朝・深夜にコピーするなどの荒業を使っている市民オケライブラリアンは結構多いようです。(アマチュア演奏家のイメージダウンになるので、内緒ですよ))

(製本、その他について)
ところで、プロオケはともかく、市民オケレベルではパートもしくは演奏者に一任する事となりますが、弦楽器はボーイングが決まったら全員が同じボーイングになるようにするため、楽譜にUP/DOWNを書き写す事となります。決定時に演奏者が居ればもちろん書き写せるわけですが、市民オケの場合エキストラも多いため、エキストラ用の楽譜にボーイングを書き写すという重労働がまっている事となります。(しかも弦楽器の譜面は枚数が多い) 練習を重ねる毎にちょっとずつ決まって/変わってを繰り返すので、結局演奏会直前にこの作業をやる事となります。(プロオケの場合は指揮者毎にボーイングを書き込んだ譜面を管理していて、同じ指揮者で同じ演目(何年後になるかわからなけど)になった場合はその譜面を出してくると聞きます) 管楽器の人は弦楽器のこの作業を、理解と敬意を持って暖かく見守ってあげる必要があります。
また、最終的に演奏会で利用可能とするためには、本の形式とすることが必要となります(コピーしたての1枚ずつバラの紙は、落としたり順番が狂ったりする事があるので、好ましくありません。金管楽器の人は1曲3~4枚の場合が多いので製本しない人が多いようですけど・・・)。 しかし製本作業まで、市民オケの潤沢ではないライブラリアンの手数ではとても間に合わないため、これもパートに一任する事となります。


(楽譜の管理)
練習期間中は、市民オケの場合、練習に遅れたり参加できなかったりで代弾き/代吹きになったりする場合、また、時には人間ですから譜面を忘れたりする場合があり、こんな場合に保管譜面がさっと出てくると大変ありがたい。従って練習の都度、フルセット楽譜を持っていく必要があります。(それなりに重いので、平日の仕事帰り練習とかの場合は辛いこととなります。車などの運搬手段を持ってる人に委託するなどの対応が必要になります)
演奏会終了後は、当該楽譜を保管するか、廃棄するかの選択があります。保管する場合、メリットとして、次回は楽譜調達に苦労しなくて良い、他の団体に頼まれた場合貸せる(貸しを作れる)、という事がありますが、一方で保管場所が必要、保管前には全パート揃っているのか確認しておく必要がある、しかも概ね次に使うのは数年後(オケによりサイクルは違うと思いますが、著者が所属している某団体は10年周期位です)になる、というデメリットもあります。廃棄の場合はこの逆となります。


【資質】
ライブラリアンの資質として、以下が考えられます。
 ・分類・整理、コピーなど、地道な作業が嫌いでないこと
 ・楽譜の調達のためのアンテナが広げられる、また他団体等との交渉ができる事


冒頭にも書きましたが、楽譜がないと演奏は始められません。この楽譜の管理を行う役目は非常に重要な役職なのです。

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歌と合わせる

Pict0036先日無事(?)にオペラ本番を終えました。お客様はそれほど多くなかったですし、会場もそんなに広いわけではなかったですけど、それなりに楽しんでいただけたようですし、演っている方としてもとっても楽しい演奏会でした。(もちろん、本番の魔物はそこかしこに顔を出していたわけですが) オケの方の追い上げも頑張った(本番1週間前の練習録音とGPのときの演奏が、なんか全然(良い方に)違っていて面白かった) のですが、なんといっても歌のソリストの方たちが素晴らしかった。最後の最後まで良いものを追求していく姿勢も、もちろん本番の歌のほうも素晴らしかったです。

今回は、学生の頃マーラーの歌曲をやって以来の歌もので、もちろんオペラは初めての経験だったのですが、いろいろと勉強になった気がします。ひとつは前回・前々回とここで書いたように、歌詞があるが故の制約。言葉・歌詞の切れ目を意識する、という事と、やっぱりやっていて、早口で話せる限界、ゆっくり話せる限界というのがあって、器楽的なテンポのノリでいくと歌とは合わない所があるなあ、と感じました。フレージングも楽器だけだと、テンポに合わせて調整してしまう所がなきにしもあらずな気がするのだけど、やっぱり単語や歌詞でどうしてもフレーズの長さが決まってしまうので、そこを意識しないと合わなくなってしまう、特にゆっくりしたところで自分勝手に気持ちよく遅くしてはいけないのだ、という事を思いました。それと逆に、どうしても歌は言葉に感情が入る関係で、当然テンポがゆれるのだけれど、どうも自分で伴奏しているとソロパートを聴きすぎる傾向があって、一緒になってゆれてしまって、本当はオケ側としてはテンポを保った中でソロが自由に動くという形がよかったかも知れないところが崩れてしまったかな、という反省があります。音程も同じでしたね。ソロの人が引き立つように、歌とTutti になったりすると歌側に変に合わせてしまって、オケバランスを崩してしまったかな、という所がありました。こういうのは歌に限らず、ソロ伴奏するときは全てそうなのかも知れませんけど。いずれにしても、歌詞の意味とフレージング(シラブル)を理解するという事と、ソロと伴奏(オケ)のスタンスを整理する、という事が大事という気がします。  (・・・しかしほとんど反省文ですね、これ)

演劇という意味でも今回は楽しめました。普段ステージの上で一定の光量のライトを浴びてやっているので、オケピ(みたいな場所でしたが)で譜面台の上に小さいライトがあるだけでリハーサルから盛り上がっていましたが、舞台というスペースの使い方や奥行きと幕の使い方、照明の当て方、小道具・大道具の使い方、役者さんの動き、間の取り方、拍手への対応、面白かったです。普段は聴かせる事にも神経がいっても見せる方には気が行かない、というのもあって、見せる為のいろんなしかけというものがとても新鮮でした。

そういうわけで、とっても堪能した数ヶ月でしたね。終わってしまったのがとても残念です。もしかしたら一生もうやる事がないかもしれませんが、機会があったらまた是非やってみたいですね。それと、あまりオペラを聴く(見る)事がありませんでしたが、一気に身近になった気がします。暫くはまりそうです。

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オペラ面白い

Pict0742前回の続きです。
オペラの練習が佳境に入ってきて、先日立ち稽古を中心とした練習に参加しました。

それほどクラリネットは出番が無いので、ちらちらと歌手の方々の動きをみていたのですが、”立ち位置はこうで、上手から入って云々”、というのも勿論ありますが、”この歌を歌ってる間にこう動く、とか、これはこういう歌だから、この歌詞まではこの表情で、この台詞でハッとする”、とか、”これはこの人に向かって歌うんだけど、後ろ向いてしまうと聞こえないから、前の歌詞でこう動いて、観客方向に相手が来るように” とか、”ここは向き合うんだけど、歌うときは前を向くように、こう身体をきってこっちにこよう”、とかとか。要するに完全にお芝居なわけです。不自然にならないように、役者同士で会話してても観客に向かって台詞(歌)が聞こえるようにする、そして待ってる間も演技が必要、という見せるための技術をやっぱり使う必要があって、たち稽古の場合はその要素が練習のメインテーマになります。

前回の歌詞や言葉と同じですが、演奏者としては演技の要素はほとんど必要とされないので(たまにピーターと狼のようにストーリーとか役割が明確なものがあったり、五重奏でそれぞれ台詞があってお芝居チックになっているものがあったりしますが)、こういう演劇を作り上げていく現場というのはとっても新鮮なのです。当然動きに合わせて演奏も濃淡つけることになるわけですが、残念ながらオケピに入る我々としては(後ろを向くわけにも行かないし)ひたすら指揮者に合わせることになります。うーん、残念。結構最初の1時間位は吹く箇所が少なくて暇なので、せいぜい練習中は見学させて頂こうかと思います。

しかし、それでなくても原語の歌詞を覚えるの大変そうだなあと思うのに、動きとか表情とか、お芝居もこなさなくっちゃいけない、何時間分も・・・大変だなあと思いますね、歌手の方々。しかも聞いたらこの歌手の方々プロではないんだそうで、ますます頭が下がる思いです。
改めて、総合芸術なんだな、と認識したオペラ。何とか壊さないように自分の役割を果たしたいと思う、今日この頃です。

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歌と言葉

Pict0820 夏にモーツァルトのオペラの伴奏(オケ)をやる事になり、このところ歌手の方たちとの合わせも増えてきました。アマチュアの世界では、合唱と一緒にやることは何度かあっても、ソリストと一緒に、ましてやオペラみたいに最初から最後まで歌が主役で伴奏するという曲をやる機会はほとんどないのです。

歌。社会人になって多少カラオケにも行ったりするようになりましたが、思えば楽器を手にした10代の最初の頃から歌よりも楽器で過ごしてきた自分。変な話ですが、学校ではイベントの都度歌われる校歌でさえ、メロディは(伴奏で)今でもわかるけど、歌詞は全然覚えていなかったり、子供の頃好きだった歌の歌詞の意味が、最近突然わかるようになって、あぁそうだったのか、と思ったり、今までそんなに言葉の意味とか響きとかを意識せずに来てしまった気がします。

オーケストラの曲でも曲調で楽しかったり悲しかったり、はらはらしたりわくわくしたりする訳ですが、歌や、ましてオペラの場合は、ストーリーがとても具体的で、一瞬一瞬のメロディの意味がとても明確です。演奏する時に、発音の難しさとかブレスのタイミングとか文章の切れ目とかそういったアンサンブル上のケアが勿論あるのだけれど、ここは重要な台詞だからゆっくりはっきり演奏しなくてはいけないとか、ここはもう死んでいる人が最後の言葉をはくところだから、だんだんゆっくり弱くとか、そういうストーリー上の=演奏上の演出が明快に細かく沢山あり、そういう発見がとても新鮮で楽しい今回の企画です。

マーラーの復活の最後で、何かが自分の琴線に触れるらしく、どんな演奏でも必ず涙を流しています。でも残念ながら歌詞は大まかにしか知らないのですよね。誰も寝てはならぬ の ”ヴィンチェーェ ラー” じゃないですけど、言葉がわかってその意味が分かると、メロディの素晴らしさだけではなくて歌詞の思いが加わってもっともっと感動が深くなる気がするのですよね。今回のオペラもまだまだ、指揮者の指摘で歌詞を知るという状況が続いています。モーツァルトもマーラーももっと歌詞をきちんとわからないと。

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芸と技

PICT0003ed

フィギュアスケート素晴らしかったですね。競技も盛り上がりますが、エキシビションも本当に楽しめました。技術よりも芸術=魅せるという事がメインになっていて、それぞれの個性が出ていて面白かった。でもエキシビションであっても、もちろん技術があって初めて魅せられる。競技後のインタビューですけど、”技術だけでもダメだし、芸術だけでもダメ、バランスが大切” という趣旨の発言があり、共感しました。競技もエキシビションも同じと思います。

演奏の世界は、一般的に完全に芸術=感性の世界として捉えられるように思うけれど、それを支える技術というのもやっぱり存在するのです。技というと、フラッタータンギングだったりグリッサンドや重音だったり、という特殊奏法のイメージがあるかもしれないけど、タイミングに合わせて音を出す、音程を合わせる、とかから始まって、この音を印象付けるために長めに吹こうとか、明るさを表現するために音程を高めに取ろうとか、そういった基礎技術や表現上の技術というのも勿論存在していて、そういった技術があって初めて表現の幅が広がります。でも感性が技術で補えるかというとそうではないと思います。例えば音程を瞬間の和音の位置づけでチューナー的にぴったり合わせる演奏は決して美しくは無い。やっぱり観客に対して、全体で何を表現したいのか、この箇所で何を聴いてほしいのか、という感性が必要と思います。表現したい内容に対して、どういったテクニックが必要で、その為にはどんな技術を身につけないといけないのか、という思考順序やマインドが必要なのかなと思います。

フィギュアも音楽演奏も、究極には見ている人/聴いている人に感動を与える、その為に自分の技術と芸術的な感性を充分にバランスよく発揮する必要がある、という所で、一緒の気がします。トリノオリンピック、フリーもエキシビションも本当に感動しました。荒川選手ほんとうにおめでとうございます!

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市民オケのお仕事 #02

PICT0104日に日に寒くなってきますが、それとともに街はクリスマスモードになり、とっても華やいできましたね。

さて、オケのお仕事第2回では、予告と違いますが、イベントとしての演奏会のお仕事を俯瞰してみたいと思います。今回は、製造活動=練習はおいておいて、作業面を中心に。


【事前作業】

1.調達
・会場 ・・・ いわずもがなですが、会場がないと演奏会出来ません。
・会場付帯設備の予約 ・・・ 録音関係、駐車場など
・楽器 ・・・ パーカッション、ハープなどなど、意外と当日だけ必要なものは多数。
・各種印刷物・・・チケット、招待券、パンフレット
・当日事務小物 ・・・ 楽屋張り紙、アンケート用の筆記具、などなど
・打ち上げ会場 ・・・ 忘れてはいけません

2.人事調達
・マネージャ ・・・ オケの世界ではインスペクターとかステマネと言った方が通りが良いでしょうか?
・お客様担当 ・・・ 受付・案内係りなど(頂戴したお祝い品の配布係りを兼ねる)
・指揮者担当 ・・・ 付き人役。
・録音係 ・・・ 会場にお願いする場合もあります。
・運搬係り ・・・ 行き帰りの運搬が必要です。
・花束を渡す人 ・・・ 気がつくといないんですよね。
・その他 (パンフレットへのチラシはさみ要員、楽屋忘れ物チェック係など)

3.会計
※この日はお金が動く日でもあります。
・演奏会負担金 (入金側)
・当日券のおつり
・当日券販売(売上)
・会場・付帯設備使用費 (当日でない場合が多いかと思いますが)
・その他小口現金 (ちょっとした物を買うためのお金が意外に重要です)


次回からは、こんどこそ、順不同で個々のお仕事の内容(日々の活動編を中心に)を整理したいと思います。

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本番に棲む魔物

PICT0089思えば、本番の前日に友人に、”本番にはねえ、魔物がいるんだよ” って言ったのがそもそも間違いだったか?
先日の演奏会で、本当に遭遇するはめになってしまいました・・・

言い訳から入りますが、シベリウスのあのうねうね感って、いろんな楽器がいろんな所から出たり入ったりして、境界線がはっきりしない所にあるのです。なので、表拍(小節の頭からとか)はいる事はまれで、変なところ(4拍目の裏から)とか入って、しかも1人1人入りと出がばらばらだったりします。なので、休みの小節が多いと、入りが分からなくなりがちなのです。・・・そして、

木管楽器全落ちしました。

40小節位。時間にして20秒ほど。その間メロディがなく、伴奏のみ。聴きに来てくださった人、本当にごめんなさい!!!

人を当てにしてはいけない、いけない、と思いつつ、誰かが半小説入り間違えたのを受けて、連鎖反応で全員が自分のカウント(今休みの何小節目か)の自信をなくしてしまい、お互いに相手の出待ちに(野球で言うお見合い状態)。Horn が正しくリカバリーしてくれたので、何とかその後は復活しましたが、あわや演奏停止の危機でした。(止まらなかったらいいのか?? という話もあるが)

しかし、練習でこんなみんなして落ちた事は1回もなかった箇所。しかも本当に危険だった箇所とは違う、デッドゾーン。あー、昔は人が落ちても自分がリカバリー担当だったのに・・・数が数えられなくなったのもショックです。・・・本番って本当に何がおきるかわかりません。 


次回は、○○年前に、演奏旅行の本番で魔物に会い、#と♭を落としまくった因縁の新世界。(まだパート決まってないので本番吹くか決まってませんが)とりあえず初練習吹きました。まあ、半分暗譜で吹けるような曲。練習はいつもてきとーに楽しくふけるので、いろいろ遊びながら無事終了しました。・・・しかしそれでも件の演奏旅行のときも、初日は楽しかったのに、2日目に魔物が住んでいた・・・今回は魔物退治は出来るのか??

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PodCasting Test

ためしに登録してみました。ポッドキャスティングの受信ソフトをお持ちの方は、右のCISURLに貼ってある、バナーのURLを登録してみて下さい。 ※ブログのURLではなく、必ずバナーのURLを登録して下さい。

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年齢と技術(とし と うで)

PICT0085先日某公共放送の番組で、英国ロイヤルバレエのプリンシパル、吉田都さんの特集を見た。彼女は、もうプリンシパルを10年くらいやっているというすごい人なのだが、番組の中で、元先輩のバレリーナと会ったときに、‘もう腰が辛いので、白鳥の湖は去年止めたの’と告白しているのが印象に残った。でも一方で、‘昔はただ一所懸命に踊っていたが、やる度に新しい発見があり、表現はまだまだ深められるように思う’、という事も言われていて、共感もした。

吉田さんは僕と同世代。自分を振り返ると、仕事を始めたときに、先輩社員に、頭で稼げないやつは時間で稼げ、と教えられた覚えがある。歳とともに時間=体力では稼げなくなりつつあるが、多少は経験もし勘所みたいなものはついたような気がする。でも若い頃本当に死ぬほど働いたのか、今は本当に頭で稼げるようになっているのか、と問われるとなかなか苦しい。
同じように、しがないアマチュア演奏家ながら、昔より表現の幅が広がっているつもりはあるけれど、指が回らないとか息が続かないとか、体力・テクニック面での衰えは甚だしい。それを補って余りある表現力がついているのかと言われれば、悩ましい。

一般的には、体力とか技術面でのテクニックと、表現力とか魅せる方のテクニックとは、トレードオフの関係なのだろうと思います。年齢と共に体力がなくなり、不足していた表現力がついてくる。でもそれに甘んじて妥協してしまうとだめなのでしょうね。若い頃であれば、余りある体力で技術を磨き表現力を模索する、相応の歳になったら表現を広げつつ体力・技術が衰えないように努力する。臨界点を知った上で、技術と表現の間で総合的に最大の効果を得られるバランスポイントを常に求めていける人が、一流の仕事人なのだろうな、と感じます。そんな事を、もう若くないが円熟もしてない今日この頃になって初めて、考えるようになりました。


最後に。五島龍さんのデビューアルバムを先日衝動買いしました。音楽に若干深みがまだ足りないかなと感じる瞬間もありますが、17歳という年齢を考えれば、テクニックも音楽も十分素晴らしい、このまま精進し経験を重ねていけば、素晴らしい演奏家になるだろうなと予感させるアルバムでした。自分の事はもちろんなのですが、こういった可能性のある人を長い目で見られるように、歳とともになってきた気がします。

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Best 100

PICT0068Best xxx 100 というタイトルのCDが売れているようですね。
実は個人的にはこういうオムニバス形式のCDは、部分部分だけ聞かされたり、選曲に不満が残ったりしてしまうので、積極的に買うことはないのですが、何が選ばれてるのかという意味では興味がありました。それで、知人が貸してくれるというので、Classic編とPiano編をお借りして、ついでに折角なので、曲当てクイズをこれでやってみる事にしたのですが・・・
 Classic編は、曲を知ってたのが6割、曲名を知ってたのが5割
 Piano編は、曲を知ってたのが6割、曲名を知ってたのが3割
Pianoはともかく、Classicは、オケも10年くらいやってるし(学生の頃を含め)もうちょっと知ってるものかと思ったのですけど、結構知らないものが沢山あって、ショックを受けてるところです。(歌物-オペラとか合唱入りの曲とかをほとんど知らないことを自覚しました。) あと、Pianoもそうだし、自分の楽器以外は、やっぱりあんまり判らないものですね。Classicというカテゴリの中でもそうなのだから、他のジャンルの音楽も含めて、もっと見聞を広めないとなあ、と思う今日この頃です。

ところで、友人と話をしてて、Cla吹き向けの Clarinet 100 って面白いかな、と盛り上がったので、そのうちリストを作ってみようと思います。構成は概ね完成しました(本当かな)。
 1.Solo曲編(Solo or Pf伴奏)
 2.室内楽編(Duo以上)
 3.有名フレーズがあるオケ曲編
 4.協奏曲編
 5.JAZZ、その他のジャンル
この企画ご興味ある方はご連絡下さいね。

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空耳と空想耳 (2)

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なんか似てるなあ、って曲結構ありますよね。なんか違う曲だったのにいつの間にか別の曲になってしまったり。そんなのを書き出してみました。

1.ブラームスの交響曲1番の4楽章の明るくなったところ、と、ベートーベン第9の4楽章の有名なところ。
   双方向いけます。循環再現することが可能です。やってみてください。
2.ドボルザークの交響曲8番の4楽章の展開部と、コガネムシの歌(コガネむしーはー金持ちだーの歌)
   有名ですね、これは。(こっこっこー、こがねむしー、かねぐらたーててくらたてたったらくらたてた)
3.シベリウス フィンランディアの最初のほうと、ワーグナー 神々の黄昏の(ジークフリードの)葬送行進曲
   最近発見。フィンランディアを想像してて、気がついたらワーグナーになってた。
4.エヴァルドの金管5重奏曲の2楽章と、もみじ(あーきのゆーうーひーーにーー、の歌)
   マニアですみません。もみじの歌が5拍子になって楽しいです。

番外編。友人ネタなのですが・・・
*水戸黄門のテーマと、メリーさんの羊  ※みんなで覚えて使いましょう。(1番は水戸黄門の伴奏から始めましょう)
(1ばん) じーんせい (ここまで水戸黄門、ここから羊) らっくーだっ、らくだ、らくだ、じーんせいらくだ、たーのーしいな
(2ばん) めーりさんの、ひっつっーじ、ひつじ、ひつじ、めーりさんの (ここまで羊、ここから水戸黄門) ひつじが ひーつよーおーだーーー

お試しあれ。

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ClarinetFest 2005 Report Summary

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だいぶほとぼりもさめてきたという事で、超主観的イベント総括をさせて頂こうかなと思っております。あくまで自分が聴けた範囲での個人的感想ですので、その辺ご理解を。


【ただもう素晴らしかった人たち(敬称略)】
 M.アリニョン ・・・ 前にも書きましたがクラリネットとかいう次元を超えてる感じです。
 R.モラレス  ・・・ 全ての音がコントロールされてるという感じ。
 W.フックス  ・・・ どの音も魅力的な音なんですよね。
この人たちに、もう何もいう事できません。それぞれ特色ありますけど、上手すぎです。
あと評判どおり、この2人も上手かった。
 A.カルボナーレ ・・・ おもってたより多彩な感じで、よかったです。
 F.キュペール ・・・ ビオラとのトリオがよかったです。意外とおちゃめだなあ、というのも。
意外に(というかマークしてなかっただけですけど)よかったのが、この人たち。
 J.J.ボクン ・・・ アコーディオンとのデュオでしたがアンサンブルとしてもよかった。
 ビュガ
 A.サイモン

【エンターテイナーとしてよかった人たち】
 J.バローグ(リサイタル) ・・・ ブラームスのハンガリアンダンスを無伴奏ソロでやって飽きさせないのは凄い
 M.ポルタル/L.スクラヴィス(セルマーガラコンサート) ・・・ クラッシックとかジャズとかそういうものを超えた素晴らしさがありました

【コンサートとしてよかったもの】
 セルマー・ガラコンサート    ・・・ 充実してたと思います。満足感たっぷり。
 スペシャル・ジャズ・コンサート ・・・ 6人の競演素晴らしかった。
 井上道義とスーパーウィンド   ・・・ なんというか贅沢感たっぷり。
 TCCP     ・・・ 笑わせてもらいました。DVDで見直しても面白いです。

【お疲れ様な方たち】
 何と言っても、ピアノ担当の 石橋/中島/遠藤 お3方。毎日3回以上は聞かせてもらいました。なんでも1人40曲以上の担当があったとか。現代曲とかも結構多かったのに。頭が下がります。
 クラリネット 近藤さん/川井さん フレッシュコンサートだけじゃなく、TCCPにもオケスタディにもスーパーウィンドにも出てましたね。お疲れ様でした。
 スタッフの皆様方。キャンセルが続きでスケジュールが混乱する中、演奏者のいろんな要望に対応し、"小ホール入れないんだったら金返せよ"っていう客にも頭を下げ、朝から晩まで奔走する。我々が楽しめたのはスタッフの皆様のお陰です。


【番外編】
リサイタルとかじゃないんだけど、妙に心に残ったもの

 M.アリニョン氏がレッスン中に吹いた、プーランクのソナタの2楽章の一部
  ・・・フレーズの最初から最後までストーリーがあって、ため息が・・・
 W.フックス氏が、メーカーのブースでの試し吹きで吹いた田園の2楽章のソロ。
  ・・・軽く試し吹きしてるだけなのに、なんでこんな上手いんだ、と思った瞬間。
 C.ナイディック氏の"ピアノ"
  ・・・本職のピアノの人いたのだけど、音楽的にはナイディック氏の方が・・・


協会HPによると、のべ2万3千人の入場者だったとか。凄いイベントでしたね、やっぱり。ほとぼりはさめて来ましたが自分の仕事には未だ本調子に復帰できていません・・・(汗) でもまた何年かおきにやって欲しいなあ。

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ClarinetFest 2005 Report Vol.8

PICT0028今日は小雨がぱらつく中、それでも盛況に最終日を迎えましたね。なんと延べで2万人入ったとか(by 井上道義さん)。8割がクラ吹きだとして、1万6千人・・・6割でも1万2千人・・・凄いなあ、あんまり宣伝してなかったと思うのに。

今日も朝から聞いてまいりました・・・パルソナスのシューベルトホールというちょっと離れたところにあるホールでしたが、室内楽とか小演劇とかにはぴったりのいいホールでしたね。アンサンブルが多かったですが、面白いのもありましたね。フックスさんらしき人が聞いてました(人違いかも、2時から本番だもんねえ)。
午後は「クラリネットとデジタル音」をちょっとだけ聴いて、食事に行き、2時からのスーパーウィンドに行こうと・・・あれ、フックスとキュペールが歩いてる・・・もう2時なんだけど・・・

そんなことはさておき、とってもスーパーでしたね、やはり。最初 Lコムズ、フックス、ナイディック、大島さん、が1st位置に座って、キュペール3番クラですもんね。他にも小谷口さんだの、18日コンサートに出てた近藤さんだの川井さんだの山本正治さんだの、全員ソリストじゃねーか、ってメンツが揃って、それだけで”ありえない”(って誰かが言ってた、歩いてたら)状況です。でその上述の1st4人が、揃って、ショスタコ祝典の早くなったところのメロディを吹き始めた時には・・・夢のよう、とはまさに、って感じ。ホルストもよかったけどドンファンがまた聞かせる。金管が鳴ってても聞こえるクラリネットって素晴らしい。16歳の橋本さんのソロも、どんな曲かと思ってたら、跳躍と下降グリッサンドの多いばりばりの現代曲で・・・末恐ろしい、いや喜ぶべきことですね。その後(協奏曲はさすがにCla人数が減ってたが・・・1st小谷口・近藤・川井さんと若手芸大トリオというのもまたスーパーなのだが)、パートも入れ替わり、キュペールが1stに行って、ナイディックが3rd!、フックスが2nd !!! どんなウィンドオケだ、そりゃ、って感じで、隣の女の子の楽器のショルダーベルトも外れてましたね。
その後、クラリネット・コンピュータ・映像のコラボを”観て”、フェストフィナーレコンサートを迎えました。浜中先生も素晴らしかったですが、何と言ってもアリニョンでしたね。現代曲だとかクラリネットだとかというのを超越して、音楽を聴いた、そんな気分になりました。ため息が・・・ (なんと目の前にはLコムズとRモラレスとおぼしき人が・・・そんな中でアリニョンを聴けるこの贅沢感、夢ごごちでした。終わった後、Lコムズらしい人が、モラレスらしい人にアイスクリーム食べに行こうよって言ってたのには笑ったけど)

いやいや、終わってしまいましたねえ、フェスト。たまたまこの時期に夏休みがとれた事が幸いして、かなり満喫して、今非常に、かつてないくらい幸せ感いっぱいですが・・・明日から普通の生活に戻れるか心配です。またやんないかな、フェスト。

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ClarinetFest 2005 Report Vol.7

PICT0209地震結構揺れましたね。なんか家に帰ったら積み上げてた本やらCDやらが散乱しててしばし呆然としました。そんななか揺れにめげず最後まで吹ききったフォーコンプレさんと弦楽の人たち、素晴らしいです。

今日はちょっとのんびり出かけましたが、それでもモーニング・リサイタルの途中から聴けて、結構朝からバローロさんのパフォーマンスに盛り上がりましたね。A.サイモンさんもよかった。最初の方、ナイディックさんと大島さんが聴いてましたね。昼は磯辺先生の研究発表を聞き、そのまま小ホールでアメリカ作品シリーズを。アメリカ人って総じてパワークラリネットですよね、なんか。その後上述のフォーコンプレさんを聞き、その後も小ホールで聞いてました。
ま、でも今日はやっぱりジャパン・チェンバー・オーケストラですね。フックスさん、やっぱり凄いです。ナイディックさんも素晴らしかった。その辺にいるとただのおじさんなんだけど、楽器持たすと本当にカッコいいですね。

今日も至福。明日で終わってしまうと思うととっても悲しいです。

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ClarinetFest 2005 Report Vol.6

PICT0076祝! 「ぴあのの森」10巻発売! 3年間まってた甲斐がありました。話がやっとつながって(最後何話か読み漏らした)嬉しい限りです。そのうち箚記(さつき)に載せますね。

閑話休題。22(金)は、Cナイデックさんの公開レッスンから行きました。奥様(でしたよね?)の大島文子さんの通訳でしたが、なんか夫婦漫才してるような雰囲気もあったりして、アメリカ人らしく冗談っ気たっぷりでとっても楽しいレッスンでした。内容も充実してましたね。ショーソンのアンダンテとアレグロ、ウェーバーの小協奏曲、シューマンの(タイトルをど忘れ)曲でしたが、ピアノパートも含めて、サブタイトルどおりアナリーゼがあって、部分的にですけど曲の構成というか立体感がよくわかって、とても勉強になりましたね。
自主食事休憩の後、日本の著名な演奏者(ランスロのお弟子さんコンサートでしたが)が多数出るコンサートを聴いて、雑誌とかCDとかで憧れてたプレーヤーたちが一同に会するのを、もう演奏は厳しいところもあったものの、感動と尊敬で見てましたね。リスペクトです。その後ブースをうろついていたらアリニヨンを聞き逃してしまい(会場に入れずロビーでスピーカー越しに聞いてました)、その後やっとホールに復帰。デュガ素晴らしかったです。
夕方からは大ホールでSpecial Jazz コンサート。北村・花岡・谷口 3 Eiji さんに、滝川雅弘さん、にバディーデフランコ、エディーダニエルズも加わって、最後は6人による大競演って感じで、素晴らしかった。ステージ上で演奏しながら、「じゃ次僕やって、つぎあなたね」、とか、「じゃ次みんなで」とかやってるんだけど、それでちゃんと次々いろんなバリエーションが出てくるのってすごいなあと思いました。

今日は夕方のコンサートでふと目の前に生島繁さんがいるのに気づきましたが・・・あれ? 生島先生このコンサートの最後に演奏するのでは??? と思っていたら、半分くらい進んだところですすっと裏に消えて行って最後演奏者として出てきて、息の合ったデュエットを聴かせてもらいました。プロってすごいなあ。

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ClarinetFest 2005 Report Vol.5

PICT0048入り口にアリニオンがいたり、ロビーにフックスがいたり、隣に二宮先生が座ってたり喫煙コーナーに浜中先生がいたり、雑誌でしか知らないような人たちが普通にその辺にいるってどきどきしますね。

クラフェスも折り返しに来て、今日はアリニヨンの公開レッスンから聴きました。ドビュッシー第1狂詩曲、プーランクのソナタ、サンサーンスのソナタ、と誰もが1度はさらう曲。生徒さんのレベルはそれぞれで、そのまんまコンサートやっても良いのでは?という人もいましたが、それぞれに適切にアドバイスできる事に感嘆しました。サンプルとして先生が吹いたプーランクの断片すごかったなあ、全体が隙なくストーリーが出来ていて。
午後はさすがに疲れも出始めて、ブースに行ったり、うだうだ過ごしてましたが、夕方からキュペールのコンサート、ウェーバーとレーガーの5重奏、セルマーのガラコンサートと堪能。キュペールも凄かったけど、リッカルドモラレス上手すぎです。昨日も書きましたが、どうしてあの人たち1音の損失もなく音楽的なんでしょう。ミシェルポルタルも別の意味で非常に音楽的で盛り上がりましたね。

レッスンや他の演奏でも思うのだけど、ピアノの人、あれだけいろんな人とあわせてて凄いなと思うのだけど、なんか上手い人だとびしっとはまるけど、そうでもない人はそうでもない。その辺って、次のアインザッツの振り方もそうだけど、上手い人は聴いてても次にどう進みたいか自明で自然にそこに行くような感じがして、どこまで自分(演奏者)が見えていて、どこまで表現できるのか、という事なのかなあと、思いましたね。

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ClarinetFest 2005 Report Vol.4

PICT0010上手いって素晴らしい、本当にそう思う一日でしたね。本格的な盛り上がりを見せてますFestですが、プロの技を堪能してます。どの音もきっちりコントロールされていて、全ての音が音楽的です。そんな演奏を連続して聴けて幸せです。

朝はフックスのオケ・スタディを聴講。田園、未完成、スコッチ、ローマの松、悲愴・・・からペーターと狼、果てはガランタ舞曲まで、なかなかに名曲シリーズでしたが、フックスさん自身の演奏もともかく、自分では気づいていても説明できないような所を的確に指摘されて受講の方の演奏も変わっていくのが目に見えて、よかったです。(意外に自分が曲を知っている事と、気になる箇所がフックスさんと一緒でちょっと嬉しかったりもしたのですが)
午後からは、ドゥプリュ、カルボナーレ、ラリーコムズ、キュペールと大御所を聴き続け、テクニックの凄さを超える音楽の素晴らしさに圧倒された感じです。ポーランドのアコーディオンとクラのDuoも良かった、もぐりこんだYAMAHAのコンサートも良かった。いやいや堪能してます。

しかし、何と言うか、今日からメーカーのブースが出ているのだけど、試し吹きしてる人の誰もがなんか上手い!ある意味嫌になりますね、自分のポジションが判って。極めつけはフックスさんがベルとたるのブースでいろいろお試ししてたのですが、なんか試しぶきなのに上手い。パラパラさらってるだけなのに、ついつい近くに擦り寄ってって聴いてしまいました。楽器でも持って行って自分も試しぶきしたいのだけど・・・なかなか勇気が要りますね。腰が引けそうです。

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ClarinetFest 2005 Report Vol.3

PICT003219日は比較的ゆったりとしたスケジュールだったので、合間にスターウォーズEP3を観て来ました。パドメーーー! EP4~6を見たくなります。また違う思いで見れそう。

さてさて、2日目は、マチネコンサート、夕方のトークショー(世界のクラリネット)、ハンガリーのジプシー系の音楽、クレズマーと続いて、全体に世界のクラリネットって感じでしたね。演奏者だけじゃなく、ジャンルもさまざま(いわゆるクラシック以外のものが沢山)あって、普段接している分野が部分的なのだ、という事を認識しました。生活や文化の一部として存在しているクラリネット(広くシングルリードっていう意味で)は結構あるのですね、暖めて考えると。それとエンターテイナーとして、みなさんつぼを知ってるというか、楽しませるネタをいろいろ持っていてすごいなあ、と思いました。ハンガリーのおじさん素晴らしいです。

ところで、マチネの最後の人の演奏(現代曲だったのですが)個人的に上手いなあと思って、定番曲(現代曲じゃない)のCDも売ってて後で見てみようと思って休憩して戻ってきたら、既にCDが売り切れ状態! やっぱりこういう所に来る人たちって、なんというか同志の人っていうか、目ざといなあ、と思いますね。出遅れないようにしないと。

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ClarinetFest 2005 Report Vol.2

PICT0025さてさて、今日はイベント初日。午前中のパレードは出遅れましたが、TCCP(Tokyo Comical Clarinet Philharmony) の楽しいステージに始まり、クラリネットクワイアー連続演奏会、フレッシュコンサートと順調に聴いて、締めのTCCP 2nd ステージまで堪能してまいりました。

さすがに、クワイアーを連続して聞くとなかなか食傷気味というか、ランチビールと風邪薬も手伝っていい気分で夢見心地だったのですが、フレッシュコンサートも後半から盛り上がってきて、個人的にブラームスとハチャトゥリアン/カルメン で完全に目が覚めたというか、とても良かったです。それまでちょっとあちこちでリードミスがあったり、音が安定しなかったり、いくらクラリネットにつき物とはいえ・・・という気分だったので、かなり持ち直しました。

まあ、でも今日は何と言っても、TCCP。 High-G (G管ソロによるアルプスの少女ハイジバリエーションって感じ?)もよかったけど、スラップタンギングにやられました。お師匠様すごすぎです。COBAさんの曲もよかったのだけど、どうもバスクラばかりについ目が行ってしまって・・・ 今日も至福です。

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ClarinetFest 2005 Report Vol.1

PICT0015という訳で、上手く夏休みとClaFestが重なりまして、これからほぼ毎日行ってこようと思います。
(昨日も朝からアンサンブルの練習で、今までないくらいクラリネット漬けの日々になりそう)

さてさて、昨日はプレイベントがありました。地元のアマチュアジャズバンドと藤家虹二クインテットとのコラボで、楽しく華やかなステージでしたね。ベニーグッドマンやカウントベーシー、グレンミラーなどなどだけではなくて、月の砂漠やらパガニーニのカプリスのアレンジがあったりと、ヴァリエーションが豊富で面白かったです。ジャズクラリネットは最近聞いてなかったけど、軽やかで厚みのある音に心を奪われますね。なかなかあういう音が出せない訳なのですが・・・アンサンブルでもJAZZ調の曲は”さま”にならないし。それでもいい演奏を聴いて、とっても至福のひとときでした。これからの1週間期待できそうです。

クラリネットフェスト2005の公式ページはこちら → http://www.cl-fest2005.jp/

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ポケットスコア 追記

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前述の安くなったスコアの衝動買いの一環で、ラフマニノフのPコンの2番を、あ1,200円だ、と思って買ったのですが・・・

もともと3番の方はCDにはまっていたのですが、2番は知らなかったのです。”のだめカンタービレ”という漫画で(これについてはそのうち書きます)2番が印象的だったのでCDを買ってみたのが始まりで、いい曲だな、と思いつつ3番のほうに個人的に分があったのです。
スコアを買って(楽譜だけでイメージできる程のレベルではないので)CDを聴きながらスコアを見ていたのですが・・・いやあ、どっぷりはまりました。今まで聞こえていなかった音、特にピアノの内声部が見えてきて、こんなすごい事やってたんだ、という驚きとともに曲に入って(のめりこんで)しまって、バスの中だったのですが、思わず涙が出てきました。(同じことを2日やって、2日共) 主観の問題なのでしょうけど、泣くほどはまったのはマーラーの「復活」に続いて2曲目です。

思ったのだけど、CDでだけ聴いていると、(耳のレベルの問題はあるにせよ)聞こえてない部分っていうのは意外と大きいのでしょう。復活も自分で演奏して合唱の練習に付き合ったりして、細かい部分が”見えて”いるのだし、今回のラフマにしても、中の動きがわかって再認識する、そういう意味で、本当の奥深さを知るには、やっぱり楽譜は見るべきだし、聞くなら生音を聴くべきなのだなあ、という事を、改めて感じた次第です。
これで3番の方を聴いたりスコアを見たりしたら、どんなだろう、と、ちょっと大枚はたいて(残念ながら日本の出版社では出ていなさそう)買ってみようかと思う今日この頃です。

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ポケットスコア

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ふと何気なく書棚を見たら、丁寧にCOPYして製本までした ドボルザークの管セレ と、ラベルの高雅で感傷的なワルツ、ストラビンスキーの8重奏曲、バルトークのコントラスツ、などなどのポケットスコアが並んでいる事に気づきました。学生の頃は(それがいつかはともかく)、フランスものなんかDURANDの青い表紙のスコアしかなくて、イタリアものもRICORDIとかしかなくて、BOOSEY&HAWKESとかでさえ高いなと思ってる中、3,000円以下のスコアなんか見たことないそんなポケットスコアになかなか手がでなくて、民音とか知人とかに借りて、1000円とか2000円とかかけてCOPYして、1日かけて製本して・・・なんてことを結構まめにやっていたなあと、改めて懐かしく思い出しました。
最近いつのまにかポケットスコアが安くなりましたね。著作権が切れたのか何なのか、フランスものでも日本楽譜出版とかの日本語のスコアが増えていて、なんか大昔1000円近かったような、亡き王女のためのパヴァーヌが300円で売ってたりしてびっくりします(嬉しい驚き)。(気づいたら2冊あったのですが・・・) そんな中、全音でオイレンブルグ(Eulenburg) のスコアを扱うようになってて、またびっくりです。シャブリエの「スペイン」とか、今まで見なかったようなスコアが1,000円未満で買えるのは嬉しい限り。ついつい、「道化師の朝の歌」を衝動買いしてしまいました(税込み840円也)。でも何だか見慣れた黄色い表紙に、日本語が書いてあるのって、どうしてもまだ違和感がありますね。

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Trans Pls

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今仕事が非常に厳しくて、日ごろからこんな会話をしてます(翻訳後のね)。

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"最近忙しいの?"
"忙しいも何も、本当は出来ているはずなのに全然(シューベルトの8番)でさあ"
"(チャイコの6番)感漂ってる?"
"というか、むしろ(マーラーの6番)"
"(シューマンの1番)は遠い?"
"(ショスタコの5番)でも起きないと無理だね"
"(マーラーの1番)が現れて全てを破壊するとか?"
"そうそう。もうどっかの(ベートーベンの6番)にでも行ってしまいたい気分。
(シューベルトの3番)とか、(モーツァルトの38番)とか"
"ま、(ベートーベンの5番)と思って、頑張って(マーラーの2番)してくれ"
"業界の(千住明のピアノ協奏曲)かも知れないけど・・・ま適当に頑張ります"

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こんな会話が翻訳なしで出来る人がいるとちょっとは楽しいかなと思うのだけど。

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どぼこん・めんこん・ちゃいこん

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巷では、3大協奏曲というのがあるそうで、ぎょーかいではこの様に呼ぶらしいね、と、先日知人に言われました。うーん、確かに。まあ何でも略せやいいってものでもないでしょうが、ドボルザークのコンチェルトと言えば、チェロコンチェルト、と万人が認めて”ドボコン”になってるのは、それだけの力があるのだなあ、と改めて思いました。バイオリンなんて一言も言ってないのに、メンコンでイメージできたり、他にも沢山いい曲があるけど、ピアノはやっぱりチャイコフスキーが有名だったり。
残念ながらクラリネットはそこまで行かないみたいですね。モーツアルトの協奏曲やブラームスの五重奏はそれなりにメジャーだと思うけど。でもこの3つの協奏曲、伴奏は美味しいですよね。ドボコンは言うまでもないけど、チャイコも美味しいところありますよね。(メンデルスゾーンはあまりイメージないですが)

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